お金の基礎知識

【書評】『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』佐藤航陽著

こんにちは!ナミ@初心者ブロガーです。

 

昨年話題に上がった『お金2.0』という本が、アマゾンのPrime Readingに追加されていたので読んでみました。

「話題だったから…」と何気なく読み始めましたが、新たな発見や気付きの多い、一読の価値のある一冊です。

資本主義の誕生から、当然のように存在する中央銀行が発行する貨幣を中心とした経済、そして仮想通貨などの新しい経済の枠組みの発展、といった一連の経済の流れが分かりやすく説明されていました。

 

ナミ
ナミ
急激に変化していく経済という社会の枠組みの中で、単に会社内の昇給や昇進を目指すのではなく個人としての価値を高めることの重要性を改めて認識させられました。

 

日本社会の居心地が悪いわけ

 

私は2017年から2018年まで、研修生としてアメリカの子会社で働いていました。日本の会社の子会社といえど、会社の雰囲気も仕事のしかたも全く違います。

 

日本に帰国後ずっと感じていた違和感の正体が、この本を読んで分かりました。

アメリカや中国で商売をしていると、変化が激しく、お金・人材・情報もすごい速さで動いています。特にアメリカは大量の移民を受け入れ、経済も自由競争を推奨し、雇用の流動性も高めることで強制的に新陳代謝を上げて世界最大の経済大国に成長しました。あらゆるものの流動性が高いことに気づきます。一方で、成長が止まった国(例えば日本や韓国)を見ると、資本や人材や情報の流動性は高くありません。つまり、社会の循環が止まっています。大企業はずっと大企業ですし、年功序列と終身雇用が前提、資本や人材の流動性を高めないように設計されています。

 

日本の社会は、極端に流動性が低いです。

 

アメリカの社会は、常に変化する状況に臨機応変に対応していました。

雇用においては、事業を拡大する局面では積極的に採用する一方で、会社の財務状況が厳しくなると人を解雇。責任者が優秀だと認めた人材は、年齢問わずスピーディーに昇進していきます。

 

一方で今勤めている日本の会社は、人事制度に沿った昇進が原則。上司が優秀だと見込んだ若手人材を飛び級のように昇進させることはかなり難しい一方で、勤続年数を重ねた人が、全く知見のないポストに就くことは珍しくありません。

 

私の会社にも、40年以上営業畑で経験を積み部長クラスまで昇格したものの、組織改変の結果営業部門のポストの空きがなくなり、全く経験のない管理部門の部長になるケースは、全く珍しくありません。

 

ナミ
ナミ
会社以外に目を向けても、日本社会のスピード感の悪さを感じます。

 

アメリカにいた時、Uberのサービスとしての便利さを実感するとともに、社会インフラとして浸透している様子を目の当たりにしました。空港には、タクシー乗り場と並んでUberピックアップエリアがあります。

一方、日本ではいまだにタクシー業界の利権を守るためにサービスが浸透していません。ユーザーには、自分が良いと思う方を利用するという選択の余地すらない。

 

 

そんな流動性が低く新しいものへの抵抗感の強い社会では、イノベーションなど起こるはずがないです。

 

「価値主義」という考え方

 

私が社会に出て、この春で丸10年になります。

この10年間、転職や海外赴任など多くの経験をしてきましたが、その中で一貫して心に持ち続けた想いは、オリジナリティの追究です。

 

組織における評価ももちろん嬉しいし、昇格や昇給のために頑張る部分もありますが、優秀な人がひしめくグローバル社会における自分の価値って何だろう、と考えてきました。

 

私の仕事は法務担当ですが、弁護士は山のようにいます。血の滲むような努力の結果司法試験に合格した弁護士ですら、誰もがうらやむほどの給料をもらえるのはほんの一握りなのが現実です。

 

であれば、できることを一つでも増やすことが自分の価値の向上につながるのではないか。

 

ナミ
ナミ
漠然と10年間持ち続けたポリシーが、筆者のいう価値主義の考え方に近く、読んでいて共感すると同時にちょっとホッとしました。笑

 

最近話題のこんまりも、価値の提供に近いのかな、なんて思いました。価値あるものに支持が集まりファンがつくという、本書に書かれていることと同じ現象が起きているように思います。

 

まとめ

この本を読んで、近い将来バーチャルな国が誕生することは、現実的にあり得るのでは、なんて思いました。

 

インターネットの発達によって、距離はもはや何の問題もなくなり、それに加え仮想通貨も浸透し始めています。さらに、本書では人工知能を神として崇めるという宗教が実際に誕生したことにも触れています。

 

特に日本の若い世代にとっては、年金制度も崩壊目前で、子育てもしにくく、政府にまったく期待もメリットも感じない人も多いはず。そんな不満を持った人たちが国を作ろうと思えば、意外と簡単に出来てしまうかもしれません。

 

本書では、ここで紹介したポイントに加え、信用経済の問題点電子国家として知られるエストニアの紹介など、非常に興味深く勉強になる話が多かったです❗️

副題のとおり、新しい経済の枠組みを学び、その中で私たちがどう生きていくべきかのヒントを与えてくれる本でした。

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